
前編では、国が掲げる「医療DX令和ビジョン2030」の3つの骨格について解説を行いました。
今回は、この大きなビジョンを具体化する政策動向に焦点を当て、解説します。
全国医療情報プラットフォームを活用した情報連携を実現するには、基盤となる電子カルテの「統一」が不可欠になっています。
現在、国は2026年度中に標準型電子カルテの完成を目標に開発を進めています。
また、電子カルテ未導入の医療機関もあるため、遅くとも2030年には、概ねすべての医療機関において、医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指すとされています。
令和5年の電子カルテシステムの普及状況は、一般病院※1で65.6%(4,638/7,065)となっています。(令和7年12月時点)
これを受け、2026年夏までに電子カルテ/共有サービスの具体的な普及計画を策定するとされています。
また電子カルテを標準化し、情報が共有しやすい仕組みを整えるだけではなく、
国は「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を発行しセキュリティ対策を医療機関に求めています。
昨今、医療機関へのサイバー攻撃のリスクが高まっていることも踏まえ、強固なパスワードポリシーや外部接続の管理に加え、2027年度時点で稼働している医療情報システムに対して、二要素認証の導入を求めています。
標準型電子カルテによる医療情報の「共有」とデジタル化を安全に進めるための、基準が明確に求められています。
※1 一般病院とは、病院のうち、精神科病床のみを有する病院及び結核病床を有する病院を除いたものをいう
今回は、「医療DX令和ビジョン2030」に関する政策について解説しました。
引用:
・令和7年12月19日 中央社会保険医療協議会 総会(第637回)資料
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001616557.pdf
・医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版 システム運用編
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001582980.pdf
